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リウマチでない関節痛とは?

リウマチではない関節痛

リウマチ近年は人間ドックなどでもリウマチ因子を調べるケースが増えてきています。検査で異常が指摘された方はご心配なさることでしょう。関節の違和感や痛みを引き起こす疾患は関節リウマチが有名ですが、それ以外にも様々な原因疾患があります。そのため、症状のみでは患者様自身で原因が何なのか判断することはできません。
検査結果からリウマチが疑われる方、関節痛が長引いている方、関節痛に伴って他の症状も出ている方は、原因となる疾患の早期発見・早期治療のためにも早めに当院までご相談ください。

リウマチと似た症状を起こす疾患

関節リウマチでは、手指の痛みや腫れ、痺れ、こわばり、むくみ、動かしにくさ、変形などの症状が起こります。なお、これらの症状は以下のように他の様々な疾患でも起こります。

更年期障害

閉経の前後5年を更年期と呼びます。更年期では女性ホルモンが大幅に変動しますが、この影響で手の痛みやこわばりなどの症状が現れることがあります。

へバーデン結節・ブシャール結節
(変形性関節症)

変形性関節症は、関節の軟骨が擦り減って関節周囲の骨が変形する疾患で、痛みなどの症状が現れます。
へバーデン結節やブシャール結節は、いずれも指に発生する変形性関節症です。手指の第1関節に発生した場合はへバーデン結節、手指の第2関節に発生した場合はブシャール結節となります。

変形性関節症

変形性関節症は、関節の軟骨が擦り減って関節に変形や炎症が発生する疾患で、腫れや痛みなどの症状が現れます。また、関節内に水が溜まることもあります。全身のどの関節にも発生するリスクがあり、特に体重がかかる股関節・膝関節・足関節に起こりやすく、日常生活にも影響を及ぼす疾患です。発症初期は動き始めに痛みを感じるだけなので放置されることが多いですが、徐々に変形が進行することで安静時にも痛みを感じるようになります。また、一度変形した関節は元に戻ることはないため、気になる症状があれば早めに当院までご相談ください。

変形性関節症はこちら

腱鞘炎

腱鞘炎は、指や手首を使いすぎることによって、関節に痛みが生じる疾患です。私たちの手には、指を曲げたり伸ばしたりするための「腱」が通っています。この腱は、「腱鞘」というトンネルのような組織の中を滑るように動くことで、スムーズな指の動きを可能にしています。

しかし、手を酷使すると、この腱と腱鞘が摩擦し、炎症を起こして腫れてしまいます。安静にして手を休めれば腫れは引きますが、使い続けると炎症が悪化し、慢性的な痛みを引き起こすことがあります。

さらに症状が進行すると、腫れた腱が腱鞘に引っかかり、指を伸ばそうとしてもカクンとバネのような動きを伴うことがあります。この現象から、「ばね指」とも呼ばれています。

日頃からパソコンやスマートフォンの操作、家事などで手をよく使う方は、心当たりのない痛みでも注意が必要です。もし指や手首に違和感や痛みを感じたら、早めの対処を心がけましょう。

よくある症状

腱鞘炎には以下のような特徴的な症状が見られます。

  • 指や手首の痛み・腫れ
  • 手のひらの指の付け根に痛みや腫れ、熱感がある
  • 手首の親指側に腫れや痛みがある
  • 物を持ったり、瓶の蓋を開けたりする動作で手首に痛みを感じる
  • 指や手首の動きの違和感
  • 指をスムーズに曲げたり伸ばしたりできない
  • 指の曲げ伸ばしをする際に、引っかかりやこわばりを感じる
  • 指が曲がったままで伸ばしにくく、無理に伸ばそうとすると、バネのように跳ねる(ばね指)
  • 手首を動かしにくかったり、回しにくかったりする など

手根管症候群

手根管症候群は、手首の所で神経が圧迫されて発生する神経障害で、手に痛みや痺れなどの症状が現れます。長時間のパソコン作業や手首の酷使などによって起こります。

関節炎

手の関節に炎症が起きた状態で、腫れや痛み、こわばりなどの症状が起こります。関節リウマチや膠原病などが知られています。

関節リウマチはこちら

脱臼や骨折

手指や手首、手の骨に脱臼や骨折が起きた場合、激しい痛みが生じます。

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神経障害

痺れや痛み、脱力感、動かしにくさ、筋肉の萎縮などの症状が現れます。首・腰の脊椎部での神経障害などがしばしば見られます。糖尿病が原因となりこともあります。

腫瘍や嚢胞

手に腫瘍や嚢胞が生じた場合、腫れや痛みなどが起こります。腫瘍は悪性の可能性もあるので、症状が続くようであれば早めに当院までご相談ください。

手のしこり・できものはこちら

感染症

手の組織・皮膚に病原菌が感染すると、炎症が発生して腫れ・痛み・熱感・発赤が生じることがあります。

テニス肘

テニス肘は、物を握ったり腕を振ったりする動作により手首から肘の付け根に繰り返し負担がかかり、炎症が発生する疾患です。肘の外側に痛みが起こります。また、テニスをしている方に限らず、料理人やデスクワーカーなどにも発生することがあります。

リウマチではない関節痛の治療

上記で説明した疾患は関節リウマチと似た症状が現れることがありますが、その他の症状や治療法は異なります。関節リウマチでは悪化に伴って骨や軟骨が破壊され、変形していく特徴があります。症状が長引く場合は原因特定のためお早めに当院までご相談ください。症状から必要な検査を行い、原因に応じた適切な治療を行います。

当院のリウマチ科について

当院の診療は、日本リウマチ学会専門医の院長が行います。
まずは問診で症状などを丁寧にお聞きし、その内容に基づいてレントゲン検査・血液検査・超音波検査など必要な検査を行います。関節痛にお悩みの方は一度当院までご相談ください。
また、当院は日本整形外科学会専門医でもあり、関節炎の治療と同時に変性変形によって生じる痛みの治療も対応することが出来ます。