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むち打ち

むち打ちとは

交通事故イメージむち打ち症は、運動中の転倒や交通事故により、首が鞭のようにしなり捻挫した状態です。症状は首周辺だけでなく、全身に及ぶこともあります。また、症状の程度は、首をケガした原因やケガの重症度に応じて異なります。
気になる症状がある場合はお早めに当院までご相談ください。

むち打ち症の原因

むち打ち症の最も多い原因は交通事故による首周辺の受傷です。乗車中に事故に遭うと車内にいる方に大きな衝撃が加わります。シートベルトで胴体部分は固定されていますが、首から上は何も保護されていない状態なので、大きく揺れることで首に大きな力がかかり、首周囲の神経・靭帯などの軟部組織が損傷します。
その他にも、スノーボードなどによる転倒、ラグビーなど選手同士で接触するスポーツで頭を強く打ち付けることも原因となります。

むち打ち症の種類

むち打ち症は正式な医学用語ではなく、頚部の外傷による様々な症状の総称で、鞭のように首がしなる動きから通称として広く使用されるようになりました。受傷した組織により、正式には以下の4つの種類に分けられます。

頚椎捻挫型(けいついねんざがた)

頭を支持する頚椎周辺の筋肉や靭帯が受傷した状態で、むち打ち症のほとんどがこのタイプです。

神経根損傷型(しんけいこんそんしょうがた)

頚椎から腕にかけて伸びている神経の根元が受傷した状態です。

脊髄症状型(せきずいしょうじょうがた)

脊髄や脊髄から伸びている神経が受傷した状態です。

バレー・リュー症候群型

自律神経が受傷した状態です。

むち打ちの検査

レントゲン検査を行い、損傷部の状態を確認します。レントゲン検査では確認が難しい神経や靭帯などにダメージが加わっている可能性がある場合はMRI検査やCT検査を行います。MRI・CT検査が必要と判断される場合は、連携している高度医療機関をご案内します。

むち打ちの治療

リハビリ室むち打ち症は自然治癒することが多いです。受傷から数日の急性期では、首の深部の筋肉や靭帯に強い障害が発生しており、ダメージを最小限に抑えようと筋肉が硬直するため、満足に首を動かしにくくなることがあります。この状態で強い力で首を動かそうとすると、症状が悪化するため控えましょう。
急性期ではまず、疼痛を抑えるために内服薬や湿布を使用し、加えて頚椎カラーで患部を固定することもあります。疼痛が強い時は、局所注射を行う事もあります。
痛みが治まったら硬直した筋肉や運動機能を回復させるために、適度に動かしていきます。当院では、患者様の状態に応じた適切なリハビリテーションを行っています。

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むち打ちでやってはいけないこと

受傷直後は神経が高ぶることで痛みを感じないこともありますが、受診せずに放置してしまうと、後に痛みが強まっていき、後遺症が残ってしまう恐れもあります。そのためすぐ受診し、内服薬や湿布の使用、局所注射、頚椎カラーで患部を固定するなど治療を受けましょう。なお、長期間にわたり頚椎カラーで固定した状態を続けていると、筋萎縮や拘縮を引き起こし、痛みの増強、可動域の制限などに繋がるため、痛みが治まってきたら医師の指示に従って頚椎カラーを外しましょう。

むち打ちのよくある質問

むち打ち症は治癒するまでにどれくらいかかりますか?

首をケガした原因や重症度によって異なりますが、軽症の場合は1週間ほどで症状が解消することもあります。1ヶ月以内に解消することがほとんどですが、重症例では痛みが2~3ヶ月ほど続き、痛みが緩和してからも痺れやめまいなどの症状が半年以上続くことがあります。

むち打ち症はすぐに症状が現れますか?

受傷直後は神経が高ぶっている状態で痛みが感じにくいことがあり、数時間~数日経過してから症状が出てくることも多いです。時間の経過に伴って痛みが強く現れ、受診するとむち打ち症が起きていたと発覚することもあります。

むち打ち症の症状は具体的にどのようなものがありますか?

むち打ち症は、首が鞭のようにしなり捻挫した状態のため、症状は首や肩に起こるとイメージされますが、首の神経にダメージが及んだ場合は、耳鳴りや吐き気、めまい、痺れ、脱力感などの症状も現れることがあります。